C.岩手・盛岡の馬事文化

チャグチャグ馬コ

チャグチャグ馬コ

外山御料牧場電話室ガラス戸 大正時代 盛岡市 吉田久平氏蔵
外山御料牧場電話室ガラス戸 大正時代 盛岡市 吉田久平氏蔵

農耕馬に感謝する200年以上に及ぶ伝統行事で、色鮮やかな装束で着飾った100頭程の馬と馬主が、滝沢市鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社で参拝し、盛岡八幡宮までの15キロの道のりを約4時間かけて行進します。昭和53年に国の無形民俗文化財に指定され、平成8年には環境庁「日本の音風景100選」に選定されました。

馬好きで知られる秩父宮殿下が昭和5年にご来県された際に、蒼前神社参詣後列を成して盛岡八幡宮の神前馬場で馬ぞろいをお見せしたところ大変な評判となったため、翌年からもお参りの後、盛岡八幡宮まで行進し開催するのが恒例となりました。

その時のエピソード(吉与商店二代目 吉田久平氏いわく)「チャグチャグ馬っこ」をパレード化に携わったのは競馬組合、馬事関係者。外山御料牧場時代に事務所と盛岡市本町通1丁目にあった御用達商店の吉与商店との間に直通電話が繋がっていた事から、閉場後も電話は存在しており馬事繁栄の源であった天子様の御料牧場にお礼をしないのは不敬罪という事で盛岡市本町通1丁目がパレートのコースになったそうです。

日本の映画「馬」1941年(昭和16年)公開

馬産地岩手の秋は、馬市とともに訪れる。南部曲り家で育てた仔馬との離別をテーマに、農村の生活と純朴な人情を描写した映画「馬」(東宝株式会社製作)は、馬産農家の人たちがそそぐ愛情の深さを、全国に紹介した秀作です。巨匠山本嘉次郎監督(故人)がメガホンを握り、高峰秀子主演のこの映画は、昭和16年に文部省の推薦を受け、大ヒットして数多くの賞に輝きました。

盛岡市と小岩井農場(雫石町)、外山牧場(現盛岡市玉山区)でロケーションされ、3年がかりで完成した感動の大作です。家族と同じである馬と別れる悲しみ、一家の生活費ができる喜びが交差し、興奮が渦巻く盛岡馬検場を舞台にした馬市のシーンなどは、いまでは記録的な価値も大きい作品です。
(いわての競馬史より)

『北の零年』2004年製作、2005年公開

明治初期に起こった庚午事変に絡む処分により、明治政府により徳島藩・淡路島から北海道静内へ移住を命じられた稲田家の人々の物語である。

監督行定勲 脚本:那須真知子
製作「北の零年」製作委員会
製作総指揮岡田裕介、坂本眞一
出演者吉永小百合、渡辺謙、豊川悦司、柳葉敏郎、石原さとみ、吹越満、寺島進、平田満、鶴田真由、石橋蓮司、石田ゆり子、香川照之
製作会社東映東京撮影所
配給東映